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2010年07月26日

●流星軌道を求めていた80年代

夏の流星シーズンがやってきました。
お盆前後のペルセウス座流星群、7月後半のみずがめ座流星群、出現数は少ないけれど大火球を飛ばすことがあるやぎ座流星群、稀に突発出現する、はくちょう座流星群などのほか、散在流星も多く、ペルセウス座流星群の極大時以外でも、1時間に20個前後の流星を見ることが珍しくありません。

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1980年代、私の所属していた東大和天文同好会では、流星観測を熱心に行っていました。
年間30夜以上の観測を5年以上も続け、日本流星研究会から表彰されたほどです。
眼視観測の他に力を入れていたのは、写真観測でした。
今のようにデジカメやビデオなどない時代、撮影ツールは専ら銀塩カメラです。
フィルムは当初、トライXなどを使っていましたが、赤外フィルムを使用すると流星の写りが良いことがわかり、ハイスピードインフラレッドという赤外フィルムをよく使用しました。
こうしたフィルムを詰めこんだカメラを、4台から8台も同じ架台にセットし、カメラの前で回転シャッターというものを回します。
回転むらのない羽ですね。
これを回しておくと、流星像がとぎれとぎれに写り、その切断数を数えると、流星の速度と継続時間がわかるのです。
さらに同じ流星が別の地点から撮影されていると、対地軌道(地球大気内のどのあたりを飛翔したか)と日心軌道(地球大気突入前の太陽系内の軌道)を求めることができます。

当時、関東地方一円をネットワークする写真流星のチームがあり、この手法で私たちの撮影した流星写真からたくさんの軌道が求まりました。
今でも、この方法は流星の軌道計算の手法として有効です。
高校や大学の天文部などで取り組んで欲しい観測です。
当時は、回転シャッターの回転ムラをいかに抑えるか腐心しましたが、今では良いモーターも回路もありますし、デジカメが使える現代、当時のように現像とプリントをしなくても良くなった分だけ、あらゆる観測がラクになりました。
でも、苦労を重ねて観測に取り組んだ当時があったからこそ、今の自分があるのだとも思います。

写真:ふたご座流星群。回転シャッターで流星像が途切れている。自作4連流星写真儀で東大和天文同好会撮影。

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コメント

イマドキの若い天文ファンに破線状に写った流星写真を見せたとしたら頭の上にクエスチョンマークが浮かぶのが見えそうです、なんで点線なの、なんで動画じゃないのって。むかしはそんな機材がないから知恵を絞ったんだよと説明してとれだけ感心してくれるでしょうか。

この手法は銀塩フィルムと同様に時代遅れ感が否めません。とはいえ埋もれさせるには惜しい。流星観測の教科書があったならそこに一章書き記してほしいものです。

おおのさん、こんにちは。

そうですね。なんで動画じゃないの?って思うでしょうね。天体がまともに動画で取れるようになったのって、ここ10年ぐらいですよね。それがもう当たり前になってしまう技術の進歩に驚きです。
てか、いまどきの若い人は、流星の軌道計算なんてする人は少ないでしょう。観測も研究もする人がいなくなり、写真も高価な機材が必須になってしまった今、天文趣味はこれからいったい、どこへ漂流してゆくのでしょうか。

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