●雲間のC/2009R1(McNaught)彗星
梅雨の晴れ間となった今朝、C/2009R1(McNaught)彗星を観測しました。
これから梅雨空が戻り、彗星の高度もぐんぐん低くなってしまう今後を考えると、今朝が恐らくラストチャンスと考え、気温が下がって明け方に雲が出るリスクを負っても観測に行こうと決めていました。
夜半前、揖斐高原に着くと、かなり薄雲が出ていました。
しばらくすると晴れてきて、夏の星座がきれいに見えてきました。
と、いきなり眩しいヘッドライトの光に照らされました。
停車後もしばらくの間、こちらをまっすぐに照射しているのでたまりません。
時刻は午前1時30分。
「天文屋さんか?それにしてもマナーを知らないヤツだな」
と思っていると、おっさんが車から降りてきて、何やらうろうろしています。
カップルや暴走族ではなく、ごくノーマルなおっさん。
やがて車に乗りこんで立ち去ってしまいましたが、いったい何者だったんだろう・・・?
気を取り直して空を見ると、ところどころ星は見えるもののクモクモです。
平野部に下れば晴れている可能性にかけて、急遽、山を下ることにしました。
揖斐川町内の某観測地に着いて空を見上げると、やはりクモクモ。
時刻は午前2時30分。あと30分ほどで薄明が始まります。
少しずつ雲が晴れてきました。
でも、彗星のいる北北東低空は依然としてかなりの厚い雲。
薄明との勝負です。
カシオペヤ座が見え始め、ペルセウス座が見えてきました。
彗星はペルセウス座とぎょしゃ座の真ん中あたりに見えるはずですが、そこだけいつまでも雲が残って星が見えません。
空が明るくなるまでに残された時間はあと10数分。
今日が仕事にもかかわらず観測に来ていたogawa嬢ともども、彗星のいる位置を捜索しますが、やはり雲。
でも、諦めずに最善を尽くすしかありません。
低空がはっきりと朝の色になり始めた頃。
突然、雲が晴れて彗星が視野にとらえられました。
光度5等、視直径7′、1度近い尾がある姿です。
彗星が見えているのは、帯状に雲が薄くなっているほんのわずかな晴天域。
ほんの僅かな時間でしたが、夜明け直前、しかもあの雲の下、彗星を視認できたのは本当に奇跡的でした。
多少の仮眠は取ったものの、今日も一日お仕事。
眠いですが満足です。
あとは、南半球か北海道に行かないと見ることはできないでしょうから。
