●田舎暮らし・・・動物とのかかわりあれこれ
田舎に住んでいると、さまざまな動物に出会います。
近所の畑に色鮮やかなキジが歩いていたり、タヌキが道を横切ったり。
現在住んでいるウチの辺りはその程度でかわいいものですが、以前に住んでいた旧藤橋村では、都会では考えられない経験を何度もしました。
今はダムに沈んでしまった旧徳山村を調べていたときのこと。
川べりを歩いていたら、いきなり小猿に抱きつかれました。
食べ物を持っているとそれを奪おうとして飛びつかれることはありますが、そのときは何も持っておらず、かなり親愛感を持った抱きつき方でした。
同類と勘違いされたのかもそれません。
猿の群れは、冬から春先にたくさん見られます。
畑の作物を食べてしまうので嫌われています。
プラネタリウムへの出勤途中でカモシカを轢きそうになったことが数回あります。
突然、崖を駆け下りてきて車の前を横切るのですが、もしぶつかったら相手は天然記念物、また車の損傷も軽くは済みません。
知り合いでイノシシにぶつかった人がいましたが、車は全損になってしまったそうです。
イノシシはそのまま逃げ去ったとのことでした。イノシシ、強し!
子連れのイノシシは、当時の家の近くに頻繁に出没しました。
うり坊、と呼ばれる子イノシシが母親の後を従いて歩くようすはとてもかわいいものでした。
仕事の帰り、深夜のトンネル内で何やら巨大な物体が動いているのを見て思わずブレーキを踏みました。
トンネル内の黄色い灯りに黒々と浮き上がったそれは、立派な角を生やした大きなオスのシカだったのです。
どうした理由からか、長いトンネルの真ん中辺りに入りこんでしまったシカは、どうしていいのかわからず右往左往していました。
他の車への警告のため、ハザードを点灯させてゆっくり走りました。翌日、トンネル内にシカの死体はなかったので、どうやら無事に脱出できたようでした。
集落内にクマが現れて、登下校する子どもたちを10日ほど車で送迎したこともありました。
周辺の町村では、クマが現れると待ってましたとばかりに撃ってしまいましたが、当時の藤橋ではそうしたことはせず、人間の方が遠慮してクマが地域から立ち去るのを待っていました。
良いことだと思います。
人間も自然の一角に間借りしている存在にすぎないのですから。
マムシに追いかけられて肝を冷やしたこともあります。
ちっちゃいヤツだと気を許したのがいけなかった・・・。
山での暮らしは大変でしたが、自然との関わりは今よりずっと濃厚でした。
楽しい10年間を過ごしたなあと思っています。
写真:旧藤橋村遠望
