先日、いつもお世話になっている設計事務所さんからカレンダーをいただきました。
この時期ですから珍しくもないこと・・・と思ったら大間違いで、なんと旧暦で表示されているカレンダーなのです。
以前からその設計士さんは
「農業にしても日常生活にしても、日本人の暮らしは旧暦に基づいた自然のサイクルに沿っている。すべての自然現象が1ヶ月ずれている新暦で暮らしていると、日本人としての精神文化にやがて重大な影響がでてくるのではないか」
と言っていました。
このカレンダーを制作したのは、自然を愛する仲間とともにエコロジーを実践し、心と心のお付き合いを深めることを目的とした団体で、その会員の方が設計士さんのお知り合いなのだそうです。
カレンダーには、旧暦の日付が大きく、新暦(グレゴリオ暦)の日付が小さく表示されています。
同時に、おおよその月齢が図で表示されています。
月の満ち欠けを基本にしている旧暦(太陰太陽暦)ですから、これは適切な配慮です。
新暦と違って、当然ながら日付と月齢はほぼ一致しています。
すなわち、旧暦の7月7日は毎年ほぼ上弦であり、8月15日は毎年ほぼ満月(中秋の名月)なのです。
新暦で梅雨の真っ最中に星の見えない七夕を祝うより、旧暦で半月と星空が美しい、まさに星月夜に七夕を祝うほうがどう考えても自然ですよね。
また、一年で最も寒い時期である新暦の1月1日を「新春」といわれてもピンとこないものの、たとえば来年の旧正月が2月14日だといわれれば、ああ、その頃だったらようやく春めいてくる頃だなあと誰でも思えます。
旧暦で厄介なのは、月の一年を太陽年365日に合わせるために、19年に7回、1年を13ヶ月にする「うるう月」を加えなければならないことです。
2~3年に一度「うるう月」が加わるために、一年の日数は353日の年もあれば385日の年もあるという不思議な暦ですが、もともと農暦として中国から取り入れられたことからもわかるように、実は自然のサイクルに適合した使いやすい暦となっています。
カレンダーには、旧暦の11月1日~12月30日(新暦12月16日~2月2日)までが表示されています。
来年の日数は12ヶ月で354日です。
日数を計算し始めると混乱してきますが、七夕や旧正月の例のように日々の季節感からとらえるならば、旧暦は日本人の生活にごく自然にフィットします。
自然回帰やエコロジーが叫ばれる昨今、旧暦の意味と価値をもう一度見直す必要がありそうです。