« 快晴の皆既日食!「天下の奇観、孀婦岩」 | メイン | 快晴の皆既日食!「雲の表情さまざま」 »

2009年08月08日

●快晴の皆既日食!アホウドリの火山島を巡る

先日ご紹介した「孀婦岩(そうふがん)」の北76km、東京から南下すること600kmの海上に「鳥島」があります。
「ふじ丸」は、この島にも接近しました。

torisima01.jpg

鳥島といえば、特別天然記念物である「アホウドリ」が有名です。
かつては島を覆うほど棲息していたアホウドリですが、人間の乱獲によって絶滅寸前まで追いつめられました。
現在は保護されていますが、絶滅危惧の現状は変わっていません。

この島も、孀婦岩と同じく活火山です。
それも最も活発な活動を続けている活火山で、最近では2002年に噴火をしました。
1902年の噴火では、125人の島民全員が死亡しています。
この島の北には鳥島カルデラがあり、鳥島はカルデラの南端に位置しています。
海中には巨大な山体が隠れていて、その頂上の一部だけが海上に顔を覗かせているわけです。
島の周辺は暗礁がいたるところにあって、座礁する船が後を絶たないとのことでした。

torisimakakou1.jpg

ふじ丸は、鳥島の南側から接近しました。
山頂には巨大な火口が二つ(もしかすると三つ)口を開けていています。
火口からは僅かですが水蒸気が噴出しており、活発な活動を続けている火山であることがよくわかりました。
写真で、水蒸気の噴出がわかるでしょうか。
画像中央より右上、火口壁の一部が白く見える部分です。
最初は水蒸気の噴出に気づかなかったのですが、隣で見ていたご婦人が双眼鏡を貸してくれて、しっかりと確認することができました。

torisimakansokujo1.jpg

島には1965年まで気象観測所がありました。
いつ噴火するかわからない危険な火山であることから閉鎖され、その後は無人島となっています。
緑があるのは気象観測所跡周辺だけで、あとは荒れ果てた溶岩と火山灰の堆積です。
繰り返し噴出した溶岩と火山灰が幾重にも地層を作っているようすが鮮明に見てとれました。
ogawa嬢は、この地層を見て「マーブルケーキみたい」と言っていましたが、言い得て妙だと思います。
孀婦岩と同じく普通では見る機会がほとんどない島であり、最も活発な活火山として、そしてアホウドリの生息地として有名なこの島を間近に見ることができたのは、何とも眼福ではありました。

marbkecake01.jpg

ここからは追加・・・。
「マーブルケーキ」地層の画像を載せておきます。
ogawaさんがコメントに書いてくれているとおり、マ-ブルケーキに抹茶をまぶした感じですね。
半周しかしなかったので鳥島の全容は見えませんでしたが、南側はこのように地層が露出した荒々しい感じです。
気象観測所跡のあたりは比較的古い溶岩流で、若干の植物が生えており、その北側は新しい溶岩が、黒々と海に流れこんでいます。
外輪山の一角に噴出した寄生火山が鳥島ですので、海中にもたくさんの火口が潜んでいるものと思われます。
海底の画像を見ると、このあたり、たしかに円形の非常に大きな地形が存在します。
それが鳥島カルデラなのかなと思い、現在、調査中。


トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://at-h.net/~has/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/627

コメント

こんにちは。
いつも大変お世話になります。
自然が創りだすものは、なかなか観ることができませんよね。しかし、広大な自然現象を観ることができないのはなぜ?と思ってしまいます。星が観えない事も同じでしょうが、この広大な自然も数億年かけて出来たのに、それを埋め立てて行楽地などにしてしまうといった残酷なことが相次いで起っております。この先必ず、絶対に我々人間に罰が下るのでは...!
干場一志

こんばんは。
鳥島は、おいしそうでした(呑気なコメントすみません)。
食後ということもあってか、段々、島じゃなくデザートに見えて来てしまい…
終いには抹茶の粉がかかったショコラケーキにしか見えなくなってしまいました。
あれだけ豪華なお食事をいただいておきながら、まだ足らんのかい!と、
自らツッコミを入れました~。

えっと、ちょっとは真面目に…。
火山で島民が全員死亡だなんて、恐ろしいですね。
北硫黄島はたしか上陸禁止なうえ近付けないですが、鳥島もそうでしたっけ。
そうでもしないと、守れない。何だか悲しい話ですね。
人間の好奇心や欲を、自然から奪うこと以外に向けられたらいいですね。

干場さん、こんにちは。
人間の身勝手さ、欲望の再現なさには本当に呆れてしまいますね。
人類は地球の癌、と断じた人もいます。
他の生物はそれぞれ助け合い、分をわきまえて生きているのに、人間だけは生態系のサイクルから外れています。
このままでは遠からず、人類は滅びてしまうでしょう。
滅びるのは仕方ないでしょうが、温暖化や核戦争などで他の生物を道連れにしたくはないものです。

ogawaさん、こんにちは。
マーブルケーキの画像、追加で掲載しました。うん、マーブルケーキ、食べたい!

鳥島は、活火山が作り出した地形・生物層(アホウドリを含む)保全のために、特別保全地域に指定されています。
上陸することは基本的にできないそうです。
暗礁が非常に多く、海難事故が絶えないため、近づくことも困難です。

人間の欲望は本当に限りがありません。
屋久島も、縄文杉トレッキング等で観光客が押しかけ、自然が破壊されつつあることから、入山規制を近々実施するそうです。
ogawaさんが言われるように、人類特有の妙なエネルギー(好奇心や欲望)を、建設的な方向へと向けることができればいいですね。

船内でも一説、ぶちましたが、私はやはり、宇宙へ進出するのが人類のそうしたエネルギーを発散するのに一番だと思っています。
フロンティアや市場がもうなくなってしまった地球で押し合いへし合いしているだけでは、資源や食糧の奪い合いから始まり、戦争や生態系の破壊を経て、いずれこの星そのものを破壊することになってしまうでしょう。
宇宙には資源も市場も有り余っています。
人が夜空に憧れるのも、いずれ、星の世界を人類の住みかにしたいという欲望があるからなのではないかと私は思います。
船の中でお話しした「軌道エレベーター」が実現すれば、宇宙へ行くリスクもコストもゼロに近いほど節減されます。
宇宙開発は、人類と地球を救う唯一の手段なのだと思っています。

鳥島も見ごたえがありましたね。外輪山的なところが緑の草地で中央は富士山で言えば8合目より上の感じ。
ところで、鳥島にアメダスはないのかと探すついでに(ありませんでした)父島のあの日の気象を調べたら、7月22日の11時20分から40分までは日照計がゼロカウントですね。明け方から20分間程度の明るさだったのですね。翌日のスコールはあの1時間で50mmでした。

もーたさん、こんにちは。
たしかに火口付近は富士山の頂上近くの感じですね。
父島のアメダスの記録、面白いですね。意外な目の付け所だと思いました。
あのときの明るさは、薄明時程度だったと私も思います。2等星が見え始める程度の。
スコールは1時間で50mmですか。
災害が起こるレベルですね。
あのスコール、大変でしたが、父島の思い出をさらに深めてくれましたね。

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)