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2009年02月15日

●お勧めbook「2005年のロケットボーイズ」

一昔前まで、宇宙について書かれた本というものは科学解説モノかSFがほとんどでした。
ところが最近、宇宙をテーマにした「青春小説」が現れ始めています。
1ヶ月ほど前に読んだ「2005年のロケットボーイズ」(五十嵐貴久著)もそのひとつ。

文系のくせにひょんなことから工業高校に入学してしまった主人公が、やはりひょんなことから超小型人工衛星「キューブサット」を製作する羽目になり、さまざまなつてを頼りに集めた仲間とともに悪戦苦闘しながら何とか完成させるものの、肝心のコンテストで大失敗。
とことん落ち込んでいるところへ、何とロシアの宇宙船でキューブサットを打ち上げる話が舞い込み・・・。

というストーリーです。
もちろん青春小説ですから、主人公はじめ登場人物のさまざまな絡みのなかで、友情や恋愛が育まれて行くという展開が用意されていますが、そうした「文系的お約束の展開」に終わることなく、人工衛星を宇宙に送り出すための基本的な宇宙工学の知識がふんだんに盛り込まれ、きちんと天文学している人が読んでも十分に納得できる理論的背景を備えています。
だからこそ、自分たちの作った衛星が宇宙空間を飛翔する最終章では、読者もいっしょに衛星製作に参画してきたと錯覚させられてしまう達成感を共有できる成功した小説となっています。

文体は、現代若者口調を随所に取り入れたヤングアダルト的な親しみやすいもの。
著者の科学的知識が中途半端なままで宇宙や天文について書かれた小説を読み、がっかりさせられた
経験を持つ天文屋さんは(私を含めて)多いと思いますが、この小説ならば読んで損はしないはずです。

どこの本屋さんでも売っていますし文庫本で安価ですので、ぜひ皆さんも読んでみて下さい。
これを読んで、私も天文をテーマにした青春小説を書きたくなりました!

「2005年のロケットボーイズ」 五十嵐貴久著
(株)双葉社刊(双葉文庫) 本体714円+税

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コメント

時代小説マニアの私としては、「安政五年の大脱走」もオススメです。

井伊直弼が出てくるヤツですね。
まだ読んだことはありませんが、面白いということは聞いています。
今の激烈に仕事が忙しい状況が終わったら読んでみます。

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