●童話「流れ星のおつかい」1
久しぶりに童話を。
もともとは読み聞かせ用の絵本として作ったお話です。
けっこういろんな会場で、大勢の人の前で読み聞かせを行いましたヨ。
私たちの読み聞かせというのはちょっと変わっています。
お話を私が書き、絵をカミさんが描き、ナレーションと登場人物ごとに数名で声を分担してお話しします。
お話の間には生ピアノの音楽をはさみ、読み聞かせというよりは俳優さんのいない劇のように進めていきます。
このところ、メンバーが忙しくなって公演?を休んでいますが、子どもたちには大好評です。
また機会があればやりたいなあ。
では、これからお話の始まりです。
☆ ☆ ☆
子どもの流れ星が、お母さんからおつかいを頼まれました。
「このお手紙を、すばる星に届けてほしいの」
子どもの流れ星は、一人きりのおつかいがうれしくてたまりません。道順を教えてもらうのもそこそこに家を飛び出しました。
びゅーん。星の間を、力いっぱい飛んでいきます。子どもの流れ星は大得意でした、
「僕、もう小さくなんかないんだぞ。こんなに速く宇宙を飛べるし、おつかいだって一人きりで行けるんだ」
ところが、いくら飛んでも、すばる星の家が見つかりません。やっぱり道をまちがえたようです。道しるべになるはずのオリオン座がどこにも見えません。
困ってしまった子どもの流れ星は、通りかかったお月さまに聞いてみました。
「すばる星の家に行きたいんだけど、道がわからないんです。知っていたら教えてください」
お月さまは、子どもの流れ星をちらっと見ると、かん高い声で答えました。
「すばる星なんて人、知らないわ。今、美容体操に忙しいの。このごろすっかり太っちゃって」
(続く)
絵:ひめねずみ
