●童話「流れ星のおつかい」4
☆
その晩のことです。こがらしの吹く道を、お家へ向って歩いている人間の男の子がいました。おばさんの家へ、焼きたてのケーキを届けにいった帰りでした。
空には、冬の星がいっぱいです。あまりきれいで、それに少しだけこわくて、何度も夜空を見上げながら歩いていた男の子は、
「あっ、流れ星!」
思わず声をあげてしまいました。澄んだ冬の夜空を、すばる星に向って、小さな流れ星が飛んでいったのです。
しばらく流れ星の消えた夜空を見上げていた男の子は、ケーキのお返しにおばさんからもらった焼きたてのパンを抱きしめると、お家へ向って小走りに走りはじめました。
なんだかとても、お母さんと会いたくなったのです。
おかしいですね。いつもいっしょにいるお母さんなのに。いっしょにいるのが当たり前のお母さんなのに。
空では、冬の星がひときわキラキラとまたたきました。星たちの声が聞こえるような、深く澄んだ夜空でした。 (おわり)
絵:ひめねずみ
*絵本の絵をデジカメで複写したのですが、絵本の台紙に絵を貼った際にゴワゴワになってしまっていたため、絵に微妙な横線が何本も入ってしまいました。まあ、あまり気にしないで見て下さい。
またこういった絵本を作ろうと、時々カミさんと話していますが、なんとも忙しくてしばらくは時間が取れそうにありません。
星もぜんぜん見てないしなあ・・・。
