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2008年07月14日

●夜の列車

今日は所用があり、午後から仕事を休んで大阪へ行ってきました。
往きは京都で雷雨に見舞われましたが、帰路は良く晴れていて、新幹線からも、米原からの普通列車からも、車窓をずっと半月を過ぎた月が追いかけてきていました。
帰りの普通列車は空いていて、停車する駅にも人影はなく、今回の大阪行きが楽しい目的ではなかったこととあわせ、なぜ知らず虚しく感傷的な思いで、どこまでも追いかけてくる月と木星を見つめて過ごしました。
東海道本線でも、大垣~米原間は山あいで人家も少なく、空いた列車に身を任せて、低い空を渡っていく夏の月を見ていると、なんだか見知らぬ土地のローカル線に揺られているようです。
車内には、どこから飛びこんできたのか大きな蛾が思い出したように大きな羽をばたつかせ、その羽音がいっそう物憂さをかきたてます。
久しぶりに東京時代の友だちと会ったこともあり、いろいろな意味で「思えば遠くに来たものだ」、そんなことを考えていました。
家族を連れて東京から岐阜へ移住したこと、天体観測と称して夜遊びを繰り返していた仲間がいつのまにか老後を考える年齢になってきたこと、リストラや転職など有為転変を余儀なくされる仲間も少なくないことなど、「遠くへ来た」ことの意味合いはほんとうに様々です。
月や木星が、若かったあの頃と少しも変わらず夜空を照らしているのを見るにつけ、人の世のはかなさを感じさせられた夏の夜の旅でした。

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