●詩「虚空間C」
案内してくれたのは
ピンクの子猫
蒼いガラスの流れる部屋で
子猫は小さくあくびをした
いつのまにか
壁から床までなつかし色に染まり
ずっと遠くに見えるのは
海の音?
星の影?
子猫の瞳は
果てなく過去と未来を結び
切なさに祈る僕の背中は
素粒子の海に溶け続け
いつか
不在だけが満ちるその空間
光さす扉をそっと開く
ピンクの子猫
ちいさな
ふわふわの前足
* * *
猫を飼っています。
小さくて可愛らしいのに、時には野生の猛々しさをも見せるこの動物は、人間には見えないものが見えているようにも思えます。
どこかにあるはずの異空間を、この謎めいた小動物が案内してくれることがないとはいえません。
